楽園のアルテミス レビュー|バステに抗い運命に抗うRPG

RPG

バステ系のゲームって苦手なんだよね

全回復しない感じが何とも気持ち悪くて……

バステまみれの当事者が言うと説得力がありますね

え?

え?


楽園のアルテミス
サークル『くじらぼ。

 ラストシリーズの番外編。
 システムなど前作から様々な変化や進化が詰まったバステRPG。

 本作の主人公は前作ラストエンブリオに登場した魔術師クラウディア。
 神獣「海の主」に育てられた孤児であり、クールな性格をしている。
 海の主から授かった「神器」の力で変身し、ウサミミが生えたり、どこがとは言わないがちょっと成長したりする。街の外や戦闘では変身するので実質魔法少女。

 人類と敵対する天使に対抗するべく魔大陸へと赴くクラウディアだったが、天使との戦いの中で自身を含め、周囲を発情させる淫紋を刻まれてしまう。
 貞淑さだけでなく寿命も蝕む淫紋を解呪するため、快楽に抗いながら奔走するストーリー。

 時系列としてはラストエンブリオの半年後の出来事。
 番外編という位置付けなので、シリーズの本筋が動くようなものではなく、各地に散った仲間たちに何があったのかを描く幕間のような話。

 冒頭ではクラウディアの生い立ちや、ラストエンブリオのあらすじも説明があるので、前作をプレイしていなくても一応は問題ない。
 ただし、本作を含めて続編に続くという形なうえに、前作に関係するキャラクターも多数登場するので、プレイしておいた方がより楽しめることは間違いない。
 というか、本作を最後までプレイしてしまったら、どうせ続編もプレイしたくなる。
 悪いことは言わないからやっとけって。

 今作はフィールドを実際に探索する形式で、敵はシンボルエンカウント。
 ここまではよくあるRPGだが、特筆すべきはダンジョンの至る所に仕掛けられたトラップ。
 色の違う床、ただの装飾に見えるオブジェクト……大抵はトラップである。
 そういう設置系は踏むと起動するが、壁から生えてる系は地味に厄介。
 お前ここまで届くのかよ⁉ というところで捕まる。

 捕まったらどうなるのか……?

 もちろん、エロい目に遭う。ここはエロRPGの世界なので。

 具体的には拘束状態からの戦闘になるのだが、これがまぁまぁ危険な状態だったりする。
 拘束中は毎ターンMPを吸収され、拘束を解くにもMPを消費しなければならない。
 消費MPの大小によって確率か確定で脱出できるが、モタついていると衣服を剥かれてあっという間に処女を散らす羽目に。
 いずれにしてもMPが尽きれば嬲りものにされるだけなので、MP管理が肝。

 また、戦闘システムも変更された。

 今回は立ち絵のフロントビュー戦闘で、通常のターン制となっている。
 独自のシステムとしては「地層変化」という要素があり、簡単に言うと魔法を使った際に確率で使用魔法と同属性を強化し、反対属性を弱化するというもの。
 これを上手く活用することで格上の敵にも有利に戦うことができるのだが……。

 ぶっちゃけ、そんな強敵ほぼいない(Ver.2.01で難易度大幅低下)。

 雑魚相手ではノーダメージなクラウディアさん。

 そのくらいクラウディアは素のステータスが高いので、ボス戦でも通常攻撃で殴り勝ててしまったりする。魔法少女(物理)。
 と言ってもそれはバステがほとんど付いていない状態での話なので、逆にバステまみれだと通常攻撃だけで切り抜けるのは厳しい。
 光属性の地層変化はさっさと打ち消しておいた方がいい。

 加えて、ある程度レベルが上がると自動で戦闘がスキップされるようになるので、戦闘自体がイベント戦かボス戦くらいになる。

 通常ならうわぁ……となるところだが、戦闘がスキップできるようになっていれば良質な餌場と化す。
 一方的に蹂躙されるゴブリンたち。魔法少女(蛮族)。

 このおかげでものすごくサクサク進むし、バステが積み重なってくると普通に戦闘がツライので助かる。
 ちなみに戦闘をスキップできるようになってもトラップは起動するので、その場合は普通に戦闘になる。

バステは指数関数的に状況が悪くなっていくから、徹底的に避けるか即治療

コンセプトを全否定してませんか?

 バステを盛れるだけ盛ってみたの図。
 ここまでやると初手で敵を封殺しないと宴がおっぱじまる。バステで自滅する。
 まぁ、本作のバステは自分から付けに行くくらいしないと、そうそう簡単には付かない。
 なので、バステ系RPGと謳ってはいるものの、大半はお好みでどうぞ的な薬味みたいな存在に感じた。

 処女クリアの難易度も割と低く、4時間ほどでクリアできる。
 もっとも、戦闘中のセクハラ攻撃だったり、エロイベントだったりと「選択肢ひとつで簡単に処女喪失」の機会が転がっている。クラウディアの処女は軽い。

 そろそろエロい話しよっか。

 既に紹介した戦闘中の拘束Hの他に一枚絵によるイベントH、ウインドウによるセクハラ、ぬるぬる動くドットHまである。
 前作はエロが薄めだったし……という反省からなのか、エロが強化され過ぎとるんよ。

 感覚的には抜きゲーに分類されるものではないと思うが、全体のボリュームに対してエロがかなり豊富なので、ちょっと自信なくなってきた。

 ♡付きのNPCに話しかけたり、敵に敗北することでHシーンへと突入するのだが、細分化され過ぎていてどうやって見るのか分からないやつも結構ある。
 一度クリアすれば回想は全開放できるので見るだけにはそれほど困らないが、一部の売春系は回想に登録されないので本編中で見るしかない。
 まだ見てないやつある気がする……。

 内容に関して触れると、今回は凌辱色が割と出てきた。
 とはいえ、淫紋の効果で淫乱に仕上がってしまうのがほとんどなので、悲痛さはほぼ無い。
 かわいらしいクラウディアが見られる方が希少ですらある。

 クラウディア以外のシーンもちょこっとある。

 2作目だけど、百合・放尿は絶対にねじ込むという強い意志を感じる。
 あと、水気の表現にもこだわっている気がする。
 なんとなくでこんなに鮮度の高そうな液体は描けねぇ。

相変わらずイラストのクオリティが裏切らない

 んじゃ、まとめね。

 全てにおいて格段にレベルアップしていることをひしひしと感じた。
 既に有象無象では手の届かない領域に到達している。
 ただ、試験的な側面もある作品なのか、様々な要素を盛り込んで横幅を広げたはいいものの、それらをフル活用できるだけの奥行きが足りてなかったという印象でもある。
 やってみたら出来ちゃったので全部詰め込んどきました! みたいな。
 天才なのかバカなのか……。いずれにしても変態(誉め言葉)なのか……。

演出の熱さは変わらないけど、緩急をつけてる分スマートになった気がする

熱い展開好きですね

名作は人を熱くさせるのさ!

続編への期待値が更に上がるね!

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