水着は下着じゃないから恥ずかしくない。
ビキニアーマーは鎧だから水場以外で着ててもおかしくない。
えっ、そういうこと?
ビキニアーマー エクスプローラーズ
サークル『キラリス舎』
自分だけのビキニアーマーを求め、4人の女の子達が冒険に出るRPG。
女の子が4人でパーティーを組んで冒険したら実質まんがタイムき〇ら。
でも、出版元はたぶんキ〇タイムコミュニケーション。
ビキニアーマーをこよなく愛する主人公のピエネッタ。
武器屋「うえポン商会」の看板娘であり、いわば商人あるいは一般人であって冒険者ではない。
なので、ビキニアーマーは趣味の私物である。
自己肯定感高め系女子。
景気よくばいんばいんさせている僧侶のプリスティア。
僧侶というより戦士とかタンク系の職業な気がするんだよな……ビジュアル的に。
触手系のモンスターによく捕まる。
被虐系エロイベントの筆頭候補とされる運命。
鳴き声は「はわわ」
八百屋「やおパプ」の看板娘兼戦士のパプリリカ。
野菜はどちらの口でも美味しくいただく。痴女。
パーティー屈指の攻撃力で敵をなぎ倒していくので、個人的にはパプ姉さんと呼んでいる。
ちょっとエッチなお姉さん枠どころか、単独行動させると夜這いをかけたり、複数人プレイをしだしたりとやりたい放題。
無知ロリ枠の魔導士ポアンナ。
魔法職なので全体攻撃もできる火力要員。
ローブの下はビキニアーマーですらなく、ニップレスのみという強者。
ビキニアーマーも大概とはいえ、それはもう裸なんよ。
ちょくちょくパーティーに置き去りにされる。なんでや。
基本はこの4人パーティーだが、別行動であったり敵に拘束されたまま戦闘になったりと誰かが欠ける場面もしばしば。
誰かが欠けるどころか単独行動パートも割とあり、ソロパーティーだと途端に戦闘が苦しくなる。
4人が揃って戦闘できることはこんなにも心強いことなんだとロールプレイできる。
ビジュアルはファンシーだが、中身のゲーム部分はゴリゴリのRPGで、ゲームとして非常に気合の入った丁寧な作り。
最近の同人RPGだと省略されがちな戦闘やおつかいがしっかりあって、RPGってこうだよねということを思い出させてくれる。
ただ、気合が入り過ぎてフィールドマップが広大&複雑なので常に迷子。
街の中でさえ若干迷子になる。
ストーリーもヌルっと進むことが多く、今どの程度の進捗状況なのか迷子になりがち。
魔王を倒すとかそういうことはなくエンディングを迎えるので、気付いたら終わってた。
そもそも冒険の目的がオーダーメイドのビキニアーマーを手に入れることである以上、順当に目的を達成したという話なのだけど。
戦闘は4人で挑めば大抵何とかなる難易度。
負けたとしても全回復して即リトライできる親切設計。
ただし、♡付の敵は敗北Hがあり、エロイベントに突入した後に通常イベントが進行するパターンと即BADENDに突入するパターンがある。
BADENDパターンは文字通り冒険が終了してしまうので、こまめなセーブ大事。
エロイベントは割と尺が短めでサクッと終わる。
けれどもスパンも短めなので、かなりテンポ良く差し込まれている印象ではある。
内容はセクハラされたり襲われるようなシチュエーションがほとんどで、ノリノリでえっちしているのは基本的に我らがパプ姉さんのみ。
特にプリスティアが不遇過ぎやしませんか。
これをえっちぃと捉えるかどうかは見る人の心のピュアさが問われる。
それでもボクは声を大にして言おう。
あばらがえっち過ぎる。
こんなのき〇らで出していい肋骨じゃないよ。
デフォルメ寄りの絵柄であえて描くということはそこに省略できないこだわりが詰まっているということ。
何よりそこそこ高確率であばらが登場する辺り、隠しきれない癖が滲み出ている。
ちょっと熱が入ってしまったが、そろそろまとめ。
ちゃんとRPGを作ろうという丁寧さが全体的に垣間見える一作。
かつてプレイしていたコンシューマーのRPGってこうだったよねと懐かしい気持ちになった。
粗削りな部分もあれど、ビキニアーマーでゲームを作ってやろうと考え、実際に作り上げてしまうには並々ならぬ情熱がそこにあるはずと素直に感服する。
同人作品とはかくあるべきものというのを見せつけられたようだ。
ただ一点、エロイベントのシナリオがどうしても気になってしまった。
白昼堂々とレイプされたのに平然としていたり、BADENDでは命が……尊厳が軽い……と感じてしまった。
そういう世界観ですと言われてしまえばそれまでだし、荒廃して殺伐とした雰囲気の中であればそれほど引っかかる点でもなかっただろう。
しかし、この作品は言うなればメルヘン寄りのファンタジーといった雰囲気なので、さすがに違和感を覚える。
だからどうしろという話ではないが、ここは少し残念な点。
とはいえ、総合点で言えばかなり上位に位置することは間違いないし、なによりサークル処女作である。
ここから伸びしろしかないとは、末恐ろしい限りだ。
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