すくーる・ふぁんたまいず! レビュー|元アイドルが呪いを解くため奮闘するシミュレーション

シミュレーション

もぐハチの新作が出たぞー

オオカミ少年風に言うとウソっぽくなるのでやめませんか?

ビビコンと同じ世界観だけど続編ではないらしいよ

紛らわしいこと言うのもやめませんか?

前作はプレイしていなくても大丈夫らしいよ

それは制作者がよく言うウソのやつですね

一応、過去記事置いておきます

「すくーる・ふぁんたまいず!」の「ウルフあんた」の部分

意思疎通は諦めた方がよさそうですね


すくーる・ふぁんたまいず!
サークル『もぐハチ

 元アイドルの狐娘が学園生活を平穏無事に過ごすため奮闘するシミュレーション。
 システム的には恋愛シミュレーションが近いけど、これはシミュレーションと言っていいのだろうか……?

 本作の主人公『ヒナノ
 アイドルを引退しオリーブ学園に転入した幻魔(狐の魔族)で、ファントムという幻術を操る能力を持つ。
 友達に裏切られた過去から友達を作ること、他人を信頼することに抵抗を感じている。
 狐だけど猫被りである。アイドルなので(偏見)。

 ケットシーの『クローニャ
 ピュアな箱入り娘なため、いろいろと危なっかしいマスコット的存在。
 オリーブ学園で最初にできたヒナノの友達。

 ダークエルフの『エルゼ
 見た目はヤンキーだけど、素行は特に悪くない。
 ツンデレの亜種みたいな素直じゃない流れでヒナノと友達になる。

 ドラゴンの『ドルディア
 何事も「なんとかなるでしょ~」と非常に楽観的なバイト戦士。
 ふわっとした流れで半ば強引にヒナノと友達に。

 ビビコンを既にプレイしている人は、君たちキャラ違くない? と思うことだろう。わかる。
 その違和感に何かウラがあるのか……? と疑心暗鬼になるかもしれないが、今回はパラレルワールドなので。そういうものです。

 他にもビビコンのキャラクターが何人か登場はするものの、見たことあるヤツいるな以上の影響はほぼ無いので、過去作未プレイでもOKというのは限りなく正しい。
 シルヴィア風紀委員長……? 出るけど、出番がかなり少ないので紹介はカットされました。

 んで、ストーリー兼ゲームの目的。

 転校早々に復讐と銘打って周囲の男を欲情させる呪いをかけられるヒナノ。
 この呪いは120日経過後に解呪できなくなるため、それまでに呪いを解くのがゲームの目的となる。
 解呪のためには3つの秘石が必要となり、それらを手に入れるための情報収集や潜入など具体的な行動がプレイヤーに委ねられている。

 ゲーム開始当初は秘石に関する情報がほとんど無いため、少しでも情報収集の効率を上げるには周囲の協力を得たいところ。
 しかし、呪いをかけた張本人(オタバス)の協力者が学園内には潜んでおり、この協力者が誰なのか分からないままでは他人から得た情報を鵜呑みにはできない。
 こういった情報の不正確性というのもゲームに奥行きを作り出している一因である。

 協力者の特定自体はゲームクリアに必須の要素ではないが、ロールプレイの上では誰を信頼するのかは重要なファクターとなるので、それを考えながらプレイするのも楽しみ方のひとつ。

 ここからシステムの話。

 ヒナノの一日は昼と夜の2回行動で、時間帯や各種イベントの進行度合いによって制限はあるものの、バイトをしてもいいし、友達と遊んでもいいし、勉強してもいい。

 ビビコンと大体一緒という訳でもないが、土台部分は通じるものがあるので、ビビコンをプレイした人なら何となくどうすればいいのか直感で分かるはず。
 といってもそれほど複雑なシステムではないので、ざっくり言ってしまうとヒナノの各種パラメータを上げながらイベントを見ていこうねというのが大まかな流れ。

 エンディングこそ複数あるもののルート分岐みたいなものは無く、日数経過で発生する強制イベントはストーリーを押し進めていく力が強めなので、印象としてはアドベンチャーっぽい。
 けれど、パラメータの伸ばし方によって行動やイベントの反応というか結果が変わってくるため、シミュレーションであることも確か。
 これ何て言うジャンルなんですか?

 次からはシミュレーションな部分の話。

 特筆すべきなのが「ウワサ
 イベントやライブ配信を行うと上昇するパラメータ。
 上限10ptで、10ptの状態で平日の朝を迎えるとウワサイベントが発生する。
 そしてウワサイベントは10回発生すると即バッドエンドへ。

 昼の時間帯ならお金はかかるけど、ウワサゲージを下げることも可能。
 逆に言えば金曜・土曜以外の夜にウワサゲージが10ptだと翌日のウワサイベントは避けられない。
 事故的にウワサイベントが発生してしまうことはあるだろうけど、9回も猶予があるので意図的にやらないと多分バッドエンドにはならない。

 余談だが、バッドエンドもエンディング到達の1周としてカウントされる。
 2週目からは周回のための便利機能が開放されるのでエンディング回収自体は簡単にできる。
 というか同時に回想の全開放もできてしまうので、各エンディングを見るだけならそれで出来てしまう。
 そのため、1周目は極力自力でストーリーを追って結末を見届けて欲しいところ。

 もうひとつ特徴的なのがカードバトル形式の「戦闘
 ゲーム中の比率としては戦闘”も”あるといった程度だが、シビア過ぎないけどちゃんと考えようねというレベルでなかなか良くできている。

 超簡潔に言うと互いに攻撃力の数値分ダメージを与えあって、ファントムの体力を超過した分のダメージはヒナノが受けるというルールなのだが、実際にやらないと文章だけではいまいち伝わらないのでこの程度にしておく。

 ちなみに、エロゲの戦闘なのでヒナノの体力が減ってくると服が破れる。

 デッキビルドとかカードゲームっぽい。
 ゲームが進んでいくとファントムの数も多くなってくるので、適度に間引いておかないと目当てのファントムが引けなかったりするのだが、実はそこまでちゃんと考えなくても割と何とかなる。
 というのも、戦闘中に使えるアイテムがなかなか強力で、事前にアイテムを準備しておけばデッキの中身はそれほど重要ではない。
 むしろ、後半はアイテム使用が前提みたいになってくるので、勝負は事前準備で既に決まっている。

 お待ちかねエロの話。
 本作はテキストと一枚絵によるイベントシーンと戦闘敗北時の敗北Hの2種類。

 エロイベントは回想登録されるもので36シーンとなかなかボリューミー。
 内容については呪いの影響で発情した男が寄って来るので、脅されてとか強引にといったシチュエーションが多いが、売春とかもあるくらいなので凌辱一辺倒という訳でもない。
 ただ、これまた呪いの影響でヒナノの感度が上がっているため、足腰立たなくなるレベルまでぐっちょぐちょにされるのが大半で、割とハード寄りである。

 それなりにシーン数があるので使い回しのCGもあるのだが、色んな要素を足したり引いたりしているため、意識して見ないと気付かないくらいなのが地味だけどスゴイポイント。
 同じポーズでも既視感は感じさせません! アイドルなので。ん?

 敗北Hの方は文字通り敗北時のエロ。
 こちらはアニメーションするタイプで、敵の種類によって数パターンあるのだが、いずれも回想には登録されないので本編中でやられてヤられるしかない。

 んじゃ、まとめ。

 ゲーム的にはプレイヤーに親切で、きれいにまとまっている優等生という感じ。
 一点、ミスリードのためのブラフかな? という発言や情報がいくつか出てくるもののストーリー上ではその後触れられないものがあるので、そこまできれいに回収されていたら完全体になっていたかもしれない。
 エロに関しては9割方ヒナノなので、ヒナノが気に入れば各種プレイは取り揃えておりますので満足いただけるかと思います。そもそも素でクオリティが高いし。
 懸念点としてはヒナノがそれほど善性のキャラクターではないので、情報を摂取しているタイプの紳士諸兄にとってはそこがどう映るかである。
 むしろそれがいい? あ、じゃあ何でもないです。

正直なところ

本作はビビコンをプレイしていない人の方が楽しめるかも

と、言いますと?

ビビコンはゲームの目的とご褒美が一致してたけど

今回はゲームの目的がエロ回避だからさ……

エロRPGにおける敗北H問題

整合性を損なうことなくこの問題を回避すると表現の幅が狭まる……

人類が抱える最大級のジレンマだよ

そんな大層なものではないのでさっさと寝てください

コメント

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